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新学年の数学で、最初にやるべきこと

新学年が始まって、2週間ほどが経ちました。学年が一つ上がり、クラスメイトの顔ぶれや担任の先生も変わって、ワクワクする気持ちと不安な気持ちが両方渦巻き、生徒のみんなもどこかソワソワしている様子がうかがえます。

新しい環境に慣れず、疲れてしまって授業になかなか集中できていない子もいますが、その子が自分のペースで今の環境に慣れるまで、こちらも辛抱強く待つしかないかなと思っています。

さて、新学年になったので、各学年で新しい内容の学習が始まっています。そこで、これから各教科の勉強の進め方について、教科ごとに記事にしていこうと思います。
初回は、数学の勉強の仕方についてです。

目次

とにかく「計算」を固める

この時期の数学で、まず何より大切なのは、計算をしっかり身につけることです。

中1は正負の数と文字式、
中2は式の計算、
中3は展開と因数分解。

どの学年でも、この時期に学ぶ内容は、これからの数学の土台となる単元です。
ここが身についていないままだと、その先の方程式、関数、図形、証明などで苦しむことになります。

そして、この計算分野で一番大切なのは、「とにかくたくさん問題を解くこと」です。
身も蓋もない話ですが、やっぱりこれが一番大事です。

小学校で計算ドリルを繰り返しやったのと同じように、数学でも、最低限の計算のやり方と原則を習ったら、あとは問題をたくさん解いて、体で覚えていくこと。これが何よりも大切です。


中1 ― 正負の数と文字式

まず、中1の最初に学ぶ正負の数文字式は、今後の数学の中でも最も重要な単元です。

なぜなら、数学は算数のように具体的な数字だけを扱う教科ではなく、どんな数字でも成り立つ文字式や方程式を使って考える教科だからです。そして、その中ではマイナスの数も、文字も、当たり前のように出てきます。
だからこそ、この段階で正負の数と文字式の計算ができないままだと、2学期以降に学ぶ方程式も、関数も、図形も、さまざまな場面で行き詰まってしまう。

ただし、ここで大事なのは、最初から何でも完璧にすることではありません。
この時期にまず目指すべきなのは、「きちんと計算できるようになること」です。

正負の数を使った応用問題や、文字式の利用のような問題まで、最初からすべて解ける(もしくは理解する)必要は全くありません。
まずは、計算の仕方を体で覚えること。これが最優先です。

※ここ数年の教育改革について

最近の数学の定期試験の問題を見てみると、「考える力」や「説明する力」を問う問題が増えています。
もちろんそれ自体は大切ですが、正負の数の応用問題や文字式の利用といった問題では、数学そのものの力だけでなく、「言葉で説明する力」が求められていることも少なくありません。

しかし、子どもたちの言語能力の発達には個人差があり、「式としては(感覚としては)わかるけれど、それを言葉でうまく説明できない」という子はたくさんいます
そんな中、言葉で説明する力ばかりを追い求めてしまっている現在のカリキュラムでは、肝心の数学の力(計算能力や論理的思考力)を育てることを、後回しにしてしまっているようにしか見えません。

数学ではまず、式を立てられること計算できることが大切です。
だからこそ、このタイミングでは、難しい説明問題にこだわりすぎるよりも、とにかく計算ができるようになることを目指すのがよいと考えています。

中1での勉強のコツ

  • 学校や塾で計算の仕方を習ったら、その分野の基礎問題をたくさん解く
  • 使うのは、教科書の例題レベル、学校のワークの基礎問題やA問題で十分
  • 難しい問題より、まずは基礎問題で、迷わず手が動く状態を作ることを優先する

途中式を書く

また、そのときにとても重要なのが、「途中式を必ず残すこと」です。

数学では、答えそのものよりも、考え方や途中式が合っているかどうかが大切です。基本的に、途中式が正しければ答えも合います。
だから、ワークをやって答えだけ写すのは、ほとんど意味がありません。
間違えた問題は途中式を見直して、どこで間違えたかを見つける。そして赤ペンで直す。
この積み重ねによって、着実に力をつけることができます。


中2 ― 式の計算と証明

式の計算

中2の最初に学ぶ式の計算は、中1で学んだ文字式の発展です。
そのため、まずは中1の文字式がしっかりできているかを確認することが大切です。
もしあやしいところがあれば、そこを復習してから進める必要があります。

その上で、やることの基本は中1と同じです。
新しく習った計算のやり方を理解したら、あとはとにかく問題をたくさん解くこと
計算は、頭で「わかった」と思うだけでは足りません。実際に手を動かして、体で覚えることが必要です。

証明(説明)

そして、中2では新たに証明も本格的に出てきます。
※「証明」という言葉は、実は2学期になって初めて出てくる言葉なので、教科書では、今の段階では「説明」という言葉を使っています

証明というと、「国語の作文みたいで苦手」と感じる子も多いのですが、実際には、作文とは違います。作文や会話の中で使う日常語はほとんど出てきません。
証明には、証明で使う独特の言葉遣い書き方があるのです。

つまり、証明で大切なのは、単に「言葉で説明する力」というより、
証明のための言葉を覚え、その型に沿って書けるようになることです。

そのためにおすすめなのが、
教科書やワークの例題の証明を丸写しすることです。

①まずは丸写しして、その書き方を覚える。
②次に、別の問題で自分で証明を書いてみる。
③書けなければ、また答えを見て写す。

この繰り返しで、少しずつ書けるようになっていきます。

中学校で出てくる証明問題は、実はそこまでパターンが多いわけではありません。
だからこそ、最初は型を覚えることがとても大切です。

中2での勉強のコツ

  • まずは中1の文字式ができるか確認する
  • 式の計算は、基礎問題をたくさん解いて体で覚える
  • 証明は、まず例題を写して型を覚える
  • いきなり自力で完璧に書こうとせず、写す→覚える→試す、の順で進める

中3 ― 展開・因数分解と証明

中3の最初に学ぶ展開因数分解も、今後の数学に大きく関わる重要単元です。

まずは中1、2の復習から

ここでも、まず前提として、中1・中2までの計算ができていることが重要です。
特に、分配法則はしっかり使えるようになっていないと苦しくなります。

順序を守って、たくさん問題を解く

また、展開では乗法公式というものが登場します。
この公式は、展開だけでなく、その後の因数分解でも使うことになるので、ここでしっかり覚えて使えるようにしていく必要があります。

そして中3でも、やはり大切なのは問題をたくさん解くことです。

ただし、中3の計算は中1・中2より少し注意が必要です。
というのも、展開と因数分解は、順序通りに身につけていくことがとても重要だからです。

具体的には、

  1. 分配法則を使った展開
  2. 乗法公式を使った展開
  3. 共通因数をくくる因数分解
  4. 乗法公式を使った因数分解

という流れです。

この順序を飛ばしてしまうと、途中で混乱しやすくなります。
だからこそ、学校や塾で習った順番通りに、ひとつずつ確実に身につけていくことが何より大切です。

勉強のやり方そのものは、中1・中2と変わりません。
まずは学校の例題やワークの基礎問題をしっかり解けるようにすること。その上で、必要に応じて応用問題に進むこと。
基礎があやしいまま難しい問題に行くのはおすすめできません。

展開と因数分解を使った証明

また、中3でも証明問題は出てきますが、これもやることは基本的に中2と同じです。
中2で学んだ証明の型を土台にして、それを少しずつ応用していく形になります。

なので、ここでも、

  1. まずは例題の証明を丸写しする
  2. 別の問題で、自分で書いてみる
  3. 書けなければまた答えを写す

という流れを繰り返すのが効果的です。

中3での勉強のコツ

  • 分配法則をしっかり復習する
  • 乗法公式は必ず覚える
  • 展開と因数分解は、習う順番通りに身につけていく
  • まずは例題と基礎問題を完璧にする
  • 証明は中2と同じく、型を写して覚えるところから始める

ており舎での数学

ており舎では、新学年最初の数学で何より大切なのは、「計算の土台をしっかり作ること」だと考えています。

数学が苦手になる子の多くは、「考える力がない」から苦手なのではなく、その前提となる計算の土台がまだ固まっていないことがほとんどです。

だからこそ、ており舎では、この時期はまず

  • 基礎的な計算問題を反復すること
  • 途中式をきちんと書くこと
  • 間違いを見直して、どこでつまずいたかを確認すること

を大切にしています。
そして、「計算を考えずともできる状態」を作ることを、まずは目指して進めています。

また証明についても、いきなり「自分の言葉で説明しよう」と求めるのではなく、まずは型を覚えること書き方に慣れること(これが証明の土台となります)を重視しています。

新学年の最初は、焦って難しいことをやる時期ではありません。今後の数学の土台(計算)を、築いていく時期です。
その土台さえできれば、その後の数学はずっと取り組みやすくなるはずです。


数学の勉強で悩んでいる方へ

ており舎では、こうした「最初の土台づくり」を大切にしながら授業を進めています。
新学年の数学でつまずきたくない方、計算の基礎からしっかり固めたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


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