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定期試験の学習計画の立て方

こんにちは。学習塾ており舎塾長の藤井悠右です。

近隣の中学校では定期試験が徐々に近づいてきているので、今回は定期試験の学習計画の立て方について、紹介してみようと思います。

目次

学校の成績のつけ方

さて、具体的な計画の立て方に入る前に、まずは学校の成績のつけ方について簡単に書きます。

まず、東京都の中学校の成績というのは、以下の3つの評価観点によって評価されます。

知識・技能

都の教育委員会によれば、「各教科で習得すべき知識や重要な概念等を理解しているか、各教科で習得すべき技能を身に付けているか」を評価する項目です。児童・生徒の学習評価(評価・評定)

ちょっとわかりにくいので、簡単にいうと「基本的な計算問題や、英単語などの基本的な知識を覚えているか」です。

これは多くの場合、定期試験(計算など基本問題)と、授業中の小テストなどで計ります。

思考・判断・表現

これも都の教育委員会によれば、「各教科等の知識及び技能を活用して課題を解決する等のために必要な思考力、判断力、表現力等を身に付けているか」を評価します。児童・生徒の学習評価(評価・評定)

これはそもそも表現するのが難しい項目なので簡単には言えませんが、いわゆる「応用問題」にあたる問題が解けているかを見る、考えてもらっていいと思います。

これも多くの場合、定期試験(計算など基本問題)と、授業中の小テスト、そしてレポートなどで計ります。

主体的に学習に取り組む態度

これが一番曖昧で、学校の先生の主観による部分が多いので難しいですが、これも都の教育委員会にわかりやすい具体例が載っていました。

「具体的な評価方法としては、ノートやレポート等における記述、授業中の発言、教師による行動観察や児童・生徒による自己評価や相互評価等の状況を、教師が評価を行う際に考慮する材料の一つとして用いる」

つまりノート提出やレポートの記述を見て、先生が総合的に判断する、と言うことだと思います。

そしてこれは、なかなか定期試験では計れません。ここで出てくるのが「提出物(学校のワーク)」です。

こうしてみると、定期試験当日のペーパーテストで計ことができるのは、3つの評価観点のうち2つである、とこうことがわかります。
逆に言うと、学校ワークなどの提出物を疎か(おろそか)にすると言うことは、定期試験期間中に得られる点数のうち、3分の1(!)の点数を落としてしまう(点数の比率が3等分されているかどうかはわからないので、正確には3分の1ではないかもしれません。)ことに他なりません。だからこそており舎は、定期試験の課題である学校のワークは最優先で終わらせるべき、という立場を取っています。
あとはシンプルに、学校のワークは定期試験の点数に直接影響するので、早いうちに取り組んでおくと試験本番でも有利です。

学習計画の立て方

①提出物(学校ワークの1周目)を終わらせる

と言うことで、定期試験の勉強ではまず、提出物(学校ワーク)をしっかり終わらせることが重要です。ここから具体的な計画の立て方について5つのステップに分けて書いていきます。

STEP
やることリスト(todoリスト)を作る

学校で配られた試験範囲表に書いてある、ワークやプリントのページを全てtodoリストに書き出します。

ここで重要なのは、学校のワークやプリントなど、具体的に自分がやること”だけ”を書くと言うことです。

例えば数学の勉強をするときは、教科書はあまり使わず、ワークをメインに勉強すると思います。だから数学の教科書のページ数なんかは無視して、ワークのページ数だけ書き出します。

STEP
「全体量を見通す」=ページ数を全部足す

やることリストに書いたワークやプリントなどのページ数を全部足します。そうすると、「今自分がやるべきことの全体量」が数字として見えます。この「量を決める」と言う作業が、全体を見通す、という意味でとても大事なのです。

STEP
「期限を決める」=いつ終わらせるか決める

次はこの提出物をいつ終わらせるか=期限を決めます。基本的に試験勉強では、ワークは3周ぐらいはする必要があります(後ほど詳しく書きます)。なので、ワークの1周目は遅くとも試験1週間前には終わらせましょう。

STEP
「1日にやるべき量」を決める

ここまでで「全てのページ数=全体量」と「いつ終わらせるか=期限」が決まりました。あとは「ページ数÷日数」の計算をすれば、自分が1日にどれぐらいのページ数を進めればいいか=「1日にやるべき量」、がわかります。

STEP
日程表に書き出す

「1日にやるべき量」が決まったら、あとはそれを日程表に書き出すだけです。

②学校ワークを3周する計画を立てる

ており舎では、基本的に「学校のワークは3周する」という方針で計画を立ててもらいます。

なぜ3周するか?

まず前提として、学校のワークを何周するかは、目標点数によって変わると思います。

そして、その3周の中身も違います。
例えば目標が60点の子は、ワークの基本問題を3周して基本を完璧にできるようにします。
一方で目標が90点の子は、ワークの発展問題やコラム的な「考えよう」のような問題まで、隅から隅までやり切ります。(ただ90点を目標にする子は〜周という目標設定ではなく、「できるまで繰り返す」が基本だと思います)

ただ、何点を目標にしようと、ワークを「3周する」ことには大きな意味があります。

ワークの”3周”の意味

1周目=仕分け

1周目は、ワークの問題を「初見問題」として解きます。
しかし、実はこれは、ただ「解ける問題」と「解けない問題」を仕分けしているに過ぎません。
ただの仕分け作業なので、何か「できないこと」が「できるようになる」という段階には至りにくいです。

2周目=解けない問題」→「解ける問題」へ

ここが本丸です。
1周目で仕分けした、「解けない問題」を何度も繰り返して「解ける」ようにしていく段階。ここで初めて勉強する、という行為になります。
正直、この2周目は、同じ問題を5〜6回繰り返して解く場合もあり、実質的には2〜8周目かもしれません。

※ここで重要なポイントは、解けない問題「だけ」をやることです。ここで「解ける」問題にも手をつけてしまうと、「解けない」問題が記憶に残らず、ただただ「解ける」問題だけが頭に定着していくことになります。

3周目=最終確認

2周目で「解けない」問題を「解ける」問題へとしたあと、ようやく最終確認です。
1周目で解けていたけど、2周目をやっているうちに忘れてしまった、ということも多々あります。
なので、最後の3周目で、全ての問題をもう一度解いて、解けない問題がないか、確認するのです。

以上の意味があって、学校のワークは最低でも「3周」するように子どもたちには伝え続けてきました。
ちなみに、これは前職の塾でもずっと子どもたちに伝えてきたことです。

ワーク3周の計画の立て方

計画の立て方に関しては、「①提出物(学校ワークの1周目)を終わらせる」と同じ要領です。

以前の担当生徒のtodoリスト(高校生)
※高校生なので、完成が高すぎるかもしれません笑
左のtodoリストと同じ生徒の日程表
※土日は時間がたっぷり取れるので少し量を増やしていました

「1日にやるべきページ数」は超えない

こうやって計画を立てたら、「1日にやるべきページ数」が決まります。これがある意味、ゲームの「初期設定」です。あとはこの「1日にやるべきページ数」をやるだけです。

ちなみに、ここでもポイントがあって、どれだけ調子が良くても「1日にやるべきページ数」は超えないこと

調子が良くて「本当はノルマ10ページだけど、今日は15ページやっちゃおう!」となると、今度は調子が出ない日に、「この前15ページやったし今日は5ページでいいか…」となります。
そして、次の日には「今日も調子悪いから5ページで、明日15ページやろう」となります。

そうやって計画が崩れていきます。だから、「1日にやるべきページ数」は絶対に崩さないこと、これが計画通りやるポイントです。

※無理な計画はちゃんと見直す

ただ、計画を立てるのが初めてだったりすると「1日にやるべきページ数」が、自分のキャパを大幅に超えていたります。
(例:「日数で割ったら1日20ページで、できると思ったけど、20ページやろうとしたら4時間もかかって、寝るのが1時になってしまった」)
そういう時は、一度計画を見直しましょう。

自分にできる範囲のページ数に絞って、ワークも「3周やるワーク」と「2周で大丈夫なワーク」に仕分けるなど、少し工夫して日程を組み直します。


今日は計画の立て方について、かなり具体的なやり方まで書いてみました。

これは将来仕事をする上でも役に立つスキルになるのではないかと思っています。私自身も、やるべきことを書き出して、それを日程表に書き出す、と言うやり方で仕事を進めていたりします。

ちなみに、この計画の立て方は、坂口恭平著『中学生のためのテストの段取り講座』と言う本を下敷きにしています。と言うよりほぼこのやり方と同じだと思います。

ており舎では、この計画表を生徒一人一人と話しながら作っていきます!


現在、プレオープン中です。こちらの文章を読んで、もし「ており舎」にご興味を持ってくださるご家庭があれば、お気軽にお問い合わせください。

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